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アジア人初の200m19秒台、フェミオグノデの経歴まとめwiki(Femi Ogunode)

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皆さんこんにちは、トンプソンです。
スポーツ選手であれば、オリンピックや世界陸上などの国際大会に出場するのは目指すべき夢であると思います。

しかし、とある選手は自国でその夢が絶たれてしまうことになりました。

彼の名前は、フェミ・オグノデ(Femi Ogunode)

アフリカの陸上大国であるナイジェリア出身の彼は、ナイジェリア代表として出場することができなくなってしまいました。

そんな彼を救ってくれたのは、中東の小国、カタールでした。

本日はそんな彼の成功までの道のりを振り返っていきたいと思います。

プロフィール

●本名:フェミ・セウン・オグノデ(Femi Seun Ogunode)
●国籍:ナイジェリア(~2008年) → カタール(2009年~)
●生年月日:1991年5月15日
●身長:185cm
●体重:73kg
●自己ベスト:100m=9秒91、200m=19秒97、400m=45秒12
●主な実績:2014年世界室内陸上男子60m銅メダル🥉、2010年アジア大会200m,400m金メダル🥇🥇、2014年アジア大会100m,200m金メダル🥇🥇、2011年世界陸上男子400m8位、2015年世界陸上男子200m7位

ナイジェリア時代のキャリア

オグノデ選手はナイジェリアで生まれ育ちます。同国はかつて陸上大国として知られ、4x100mリレーでオリンピックのメダルを数々獲得、男子100mでもオリンピックの決勝に複数人の選手を送り込むなど、主に短距離での活躍が目立つ国です。
(近年では、アメリカの大学に留学するナイジェリアの選手が目立ち、アメリカ仕込みの技術で100mを10秒0台、9秒台の選手が多々おり、陸上大国復活の兆しが見えます。)

オグノデ選手は、陸上競技を始める前はサッカーとボクシングに専念をしていました。ボクシングは、彼の父親が軍人時代に取り組んでいたという事もあり参加しましたが、自分に合わず1年ほどで止めてしまいました。
当時、同時に行っていたサッカーのコーチが、オグノデ選手の足の速さを見て、陸上競技をやらないかと勧め、オグノデ選手は陸上競技を始めることになったのです。

オグノデ選手は、ナイジェリアの大学で学び、同時に選手として活躍しており、2007年オールアフリカンゲームズ、2008年オリンピック北京大会への参加資格を保持していました。

しかし、ナイジェリア陸上競技連盟は、彼を両方の大会の代表に選出しなかったのです。しかも、選出しなかった理由は明らかにしておりません!!!

ナイジェリア陸上競技連盟に失望したオグノデ選手ですが、そんな時彼を救ってくれたのは、異国の地であるカタールでした。

カタール時代のキャリア

ある日、オグノデ選手のもとにカタール政府からメールが届きました。

「カタールで陸上競技をやらないか?」

オグノデ選手は興味はありましたが、カタールに行く資金がない事を伝えました。
すると、カタール政府からなんと航空券を手配され、無事にカタールに移住することができました。(オイルマネーの力ってすごいですね笑)

※カタールって人口の約8割が外国人労働者で成り立っている国なんですが、彼らの多くは就労ビザで入国しています。カタール国籍を取得することはかなり難しいのですが、オグノデ選手はスポーツの実績が認められ見事にカタール国籍を取得。これはかなり異例の事です。
カタールは、サッカーや陸上競技でオイルマネーを使い、選手を呼び込んでいる行動が目立ちますね。

カタール代表として出場が可能になった2009年以降、彼は一気に世界のトップスプリンターへと駆け上がります。

2010年に、オグノデ選手は中国の広州で開催されたアジア大会に出場し、なんと200m(20秒43)と400m(45秒12)で1位となりそれぞれで金メダルを獲得しています!

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カタール代表としてデビューした当時は、手袋をして走っていたことが印象に残っています。当時、中学生だったトンプソン(私)は衝撃を受けたのを覚えています、だってカタールという知らない国の選手がいきなりアジア陸上界に現れたのですから!

ちなみに、アジア大会で200mと400mの二冠を達成した選手は、1958年のインド出身のミルカ・シング選手以来、実に52年ぶりの出来事だそうです。

2011年、彼はさらに躍動していきます。
韓国の大邱で行われた世界陸上の男子400mで決勝に進出、45秒55というタイムで最下位の8位となりましたが、自身初の世界の舞台でファイナリストになりました。
同大会では200mにも出場しましたが、準決勝で20秒58を記録。決勝進出まであと0.02秒足らず、全体の9位という結果で惜しくも終わりました。




順調にキャリアを積むオグノデ選手でしたが、ここで悲劇が起きます。









2011年12月にドーピング違反をし、2年間の出場停止処分を受けました。






2012年のロンドンオリンピック、2013年モスクワ世界陸上への参加の夢が絶たれることになりました。

ドーピング違反明け、なんとスプリント種目で復活!

ドーピング違反による、長い長い出場停止処分明けの2014年、オグノデ選手は進化して帰ってきます。

同年に行われた、世界室内陸上ソポト大会にて、今まで専門にしてきた400mのようなロングスプリントではなく、なんと60mに出場したのです。
しかも、決勝ではリチャード・キルティ(イギリス)、マービン・ブレーシー(アメリカ)に次ぐ3位に入り、見事銅メダルを獲得しました。


ドーピングによる出場停止期間中に、スプリント種目に特化した練習を重ねていたのでしょう。しっかりと結果が出ましたね!

同年、彼のスプリントはさらに進化します。

同年9月に行われたアジア大会では、100mと200mのスプリント種目で出場。
なんと、彼は100m決勝でアジア人として史上2人目(当時)となる9秒台、9秒93のアジア新記録をマークして金メダルを獲得するのです。
準決勝ではスタートが遅れたにもかかわらず、最後は余裕のフィニッシュをして10秒02の当時自己ベストをマークしていたので、決勝はやってくれると思っていました。(当時、テレビで観戦していた私)

そして、200mでも20秒14の大会新記録で金メダルを獲得し、種目は違えど2010年に続く二冠を達成!200mに関しては二連覇でした!


2015年も彼の進化は止まりません。
8月に行われた、世界陸上北京大会では100mと200mに出場。
100mでは予選を9秒99、準決勝では10秒00と好調さを見せつけましたが、決勝進出にはあと0.01秒足りずに敗退。

200mでは準決勝で20秒05(当時の自己ベスト)をマークして、自身初の決勝進出を果たしました!しかし、決勝ではタイムを落とし、20秒27とタイムを落としています。


同年9月に行われたダイヤモンドリーグでは、200mで19秒97のアジア新記録(当時)を樹立!アジア人として初めての19秒台突入と、それまで末續慎吾選手が保持していたアジア記録を塗り替えました。

2016年では、100mをさらに磨きをかけ、アメリカのフロリダ大学内で開催されたトム・ジョーンズメモリアル大会で9秒91の自己ベストをマーク。
しかし、同年に行われたリオデジャネイロオリンピックでは100m、200mともに予選敗退に終わりました。

その後、2017年以降は不調が続き、国際大会で目立った実績を作ることはできませんでした。


2021年には、地元で行われたダイヤモンドリーグで、男子100mのBレースに出場し、東京オリンピックの参加標準記録である10秒00を叩き出し、見事オリンピック出場権を獲得!
オリンピック本番では、準決勝まで進出し、まだキャリアが終わっていないことを世間にアピールしました。

その後も、オグノデ選手はアラブ諸国の大会やアジア選手権に出場し、上位の結果を現在も納めています。

年次ベスト

100mの年次ベストです。
200mの年次ベストです。

その他の情報

オグノデ選手の弟である、トシン・オグノデ(Tosin ogunode)選手もカタール代表として競技をしており、100mの自己ベストは10秒00!
2018年にジャカルタで開催されたアジア大会の男子100m決勝では、壮絶な争いが繰り広げられ、1位は9秒92をマークした中国の苏炳添選手、2位に10秒00でトシン・オグノデ選手、3位には日本の山縣亮太選手で10秒00と、史上最高峰の戦いを見せました。

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SNS

●Instagram
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まとめ

カタールに国籍変更してから順調なキャリアを積んだオグノデ選手。
近年では目立った活躍は無いですが、現在でも中東陸上界を引っ張る存在です。
年齢も30代中盤に差し掛かりますが、出来るだけ長く競技を続けてほしいと思ってます!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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