皆さんこんにちはトンプソンです。
ついに世界陸上東京大会も後半戦に突入しました。
なかでも注目は、男子4x100mリレー!
日本チームが2019年世界陸上ドーハ大会以来のメダル獲得に期待がかかりますが、他国のライバルたちも黙ってはいません。
今回は、男子4x100mリレーの出場国をご紹介します。
【世界陸上東京】男子4x100mリレーのスタートリスト公開!注目選手は?
1組目

各国のエントリーメンバーをご紹介していきます。
Embed from Getty Images2レーン:ケニア ※()は100mの自己ベスト
Meshack Kitsubuli BABU(10.20)
Dennis MWAI(10.37)
Boniface Ontuga MWERESA(10.37)
Mark Otieno ODHIAMBO(10.05)
Ferdinand OMANYALA(9.77=ケニア記録)
Steve Odhiambo ONYANGO(10.27)
100mの世界陸上ファイナリストである、フェディナンド・オマンヤラ率いるケニアチーム。今大会のリレー出場権をかけた2025年世界リレー選手権では、予選では不発だったものの第2レースで2着に入り見事東京の地にやってきました。100mの各自の自己ベストからしてメダル獲得の可能性は低いかもしれませんが、決勝進出なるか注目です。
Embed from Getty Images3レーン:ジャマイカ
Ackeem BLAKE(9.88)
Ryiem FORDE(9.95)
Kadrian GOLDSON(9.94)
Oblique SEVILLE(9.77)
Kishane THOMPSON(9.75=今季世界最高タイム)
Rohan WATSON(9.91)
さすがジャマイカと言っていいほどのラインナップ。なんと全員が100mの自己ベスト9秒台というエントリーです。さらに、このメンバーに加えて今大会躍進している200m代表のブライアン・レベル(100m自己ベスト9.82)も加わると、もう敵なしと言っていいほどのメンバーになります。
予選はセビル、トンプソン、レベルなどのエースは温存するとしても、控え選手で予選を難なく通過できそうなレベルです。しかし、ジャマイカは近年バトンパスのミスが続いてメダル獲得を逃している傾向なので、予選から注意が必要です。
今大会はジャマイカ旋風が巻き起こっているので、リレーでも再び旋風を巻き起こせるか注目!
4レーン:フランス
Mohammed BADRU(10.40)
Lenny CHANTEUR(10.22)
Jeff ERIUS(9.98)
Aymeric PRIAM(10.25)
Theo SCHAUB(10.33)
Ryan ZEZE(10.10)
かつてジミー・ビコ(9.86)、クリストフ・ルメートル(9.92)、ロナルド・ポニョン(9.99)と言った名だたるスプリンターを輩出してきたフランス代表。今回のエントリーでは目立った活躍をしている選手はいませんが、フランスは日本代表と同じくアンダーハンドパスを採用しているチームです。スムーズなバトンパスを披露し、2011年世界陸上テグ大会以来のメダル獲得となるか。
Embed from Getty Images5レーン:カナダ
Eliezer ADJIBI(10.02)
Duan ASEMOTA(10.03)
Jerome BLAKE(9.95)
Andre DE GRASSE(9.89)
Malachi MURRAY(10.01)
Brendon RODNEY(10.00)
近年では世界大会のメダル常連国となったカナダチーム。アンドレ・ドグラスがアンカーでバトンを握ると他国を寄せ付けません。
昨年のパリオリンピックでは金メダルを獲得しているチームですが、今年の個々はあまり調子が上がっていません。唯一挙げるとすると、今大会で男子100mで準決勝に進出したジェローム・ブレークくらい。また、上記リストにはいませんが今大会で男子200mに出場したベテランのアーロン・ブラウン(9.96)もリレーメンバーの常連なのでメンバー入りなるか?
実力はあるが世代交代が進んでいないように見受けられるカナダ代表。今年はどのような走りをみせるか注目です。
6レーン:ポーランド
Adrian BRZEZIŃSKI(10.32)
Dominik KOPEĆ(10.05)
Jakub LEMPACH(10.35)
Adam ŁUKOMSKI(10.31)
Oliwer WDOWIK(10.10)
Łukasz ŻAK(10.31)
2025年世界リレー選手権で決勝に進出したことで出場権を得たポーランド代表。シーズンベストは38.43とそこまで速くない印象ですが、2011年世界陸上テグ大会ではフランスに敗れて惜しくも4位という実績を持っているチームです。バトンパス次第では今大会も決勝に進出してくる可能性があります。
7レーン:ドイツ
Deniz ALMAS(10.16)
Owen ANSAH(9.99=ドイツ記録)
Heiko GUSSMANN(10.11)
Marvin SCHULTE(10.19)
Julian WAGNER(10.11)
Yannick WOLF(10.05)
近年全体的なレベルを上げてきているドイツ代表。ドイツ記録保持者であるオーウェン・アンサは今大会でも100m個人で出場しています。2025年世界リレー選手権では6位に入賞して今大会への出場権を獲得してきました。ドイツ記録である37.97を超えるタイムをマークすれば決勝進出も見えてきます。女子4x100mリレーでは昨年のパリオリンピックで銅メダルを獲得しているドイツ。男子チームは女子チームに続けるか注目。
Embed from Getty Images8レーン:アメリカ合衆国
Ronnie BAKER(9.83)
Trayvon BROMELL(9.76)
Christian COLEMAN(9.76)
Maurice GLEATON(9.92)
Kyree KING(9.96)
優勝候補のアメリカ合衆国。ブロメルは世界陸上男子100mで2回銅メダルを獲得しており、コールマンは2019年世界陸上ドーハ大会のチャンピオン。ベイカーは東京オリンピックの男子100m決勝に進出しています。さらにグリアトンはまだ18歳の高校生(2025年9月時点)にもかかわらず自己ベスト9.92で全米選手権の決勝に進出してきた期待の若手。上記に記載しているのはリレーの補欠メンバーであり、これに今大会個人出場のノア・ライルズ(9.79)、ケニー・ベドナレク(9.79)、コートニー・リンジー(9.82)、ティマーズ・マッカラム(9.83)が加わるというまさに夢のような布陣です。正直、補欠メンバーだけでもメダルが取れてしまうのではないかというほど。しかし、今大会ではリンジー、マッカラムが準決勝で敗退しているという事で全員が万全の状態ではありません。したがって予選、決勝では補欠選手を起用してくる可能性があります。また、アメリカチームは近年バトンパスでミスが目立っておりメダル獲得を逃しています。今大会はどうなるか注目です。
9レーン:ベルギー
Emiel BOTTERMAN(10.28)
Amine KASMI(10.35)
Antoine SNYDERS(10.29)
Simon VERHERSTRAETEN(10.06)
Rendel VERMEULEN(10.40)
Kobe VLEMINCKX(10.15)
4x400mリレーでお馴染みのベルギー代表が、4継にもエントリーしてきました。2025年世界リレー選手権で予選は失格となりましたが、第2レースではケニアチームを抑えて見事1着、今大会へ出場してきました。ベルギーチームの4継の実績は少ないため未知数ではありますが、決勝進出を目指して戦います。
2組目

Embed from Getty Images2レーン:ガーナ
Barnabas AGGERH(10.06)
Joseph Paul AMOAH(9.94)
Benjamin AZAMATI(9.90)
Mustapha Alufar BOKPIN(10.09)
Ibrahim FUSEINI(10.03)
Abdul-Rasheed SAMINU(9.84=ガーナ記録)
今大会のダークホースと言っていいチームであるガーナ代表。ジョセフ、ベンジャミン、アブドゥル・ラシードなどほとんどの選手がアメリカへの留学を経験しておりアメリカ仕込みの走りをします。ベンジャミンは全米学生選手権2部の男子100m記録保持者で現在はアシックスをスポンサーとして活躍しています。また、アブドゥル・ラシードの持ちタイムは9.84という今大会の男子100mで銀メダル相当の記録の持ち主です。しかし、個人レースにはそこまで強くなく全米学生選手権の男子100mでは準決勝で敗退しているので、リレーでのびのびと走ることができるかがカギです。2022年世界陸上オレゴン大会では5位入賞しているチームなので今大会はメダル獲得となるか?
3レーン:オランダ
Onyema ADIGIDA(10.43)
Elvis AFRIFA(10.09)
Raphael BOUJU(10.02)
Taymir BURNET(10.09)
Nsikak EKPO(10.17)
Timo SPIERING(10.32)
2025年ヨーロッパ選手権銀メダルのオランダ代表が東京にもやってきました。実は、日本代表がオリンピック短距離種目初めてのメダルを獲得した2008年北京オリンピックでもオランダチームは決勝に進出しているので、国際大会の経験はあるチームです。今大会の出場権をかけた2025年世界リレー選手権では出場権を獲得することができず、ワールドランキングで滑り込み出場を果たしました。国内記録は37.87なのでそれに近いタイムを出せば決勝進出も近づいてきます。
Embed from Getty Images4レーン:中国
Jiapeng CHEN(10.08)
Xinrui DENG(10.06)
Zhijian DENG(10.18)
Jinxian HE(10.06=U20国内記録)
Junhao SHI(10.25)
謝 震業(9.97)
日本のライバルである中国チーム、上記の各自自己ベストを見ると日本代表と遜色ない力を持っています。バトンパスも精度が高く、昨年のパリオリンピックを始め近年の世界大会では決勝進出の常連となっています。また、2020東京オリンピックでは、今大会と同じ国立競技場の地で銅メダルを獲得している安定感があります。2019年世界陸上ドーハ大会で200mの決勝進出経験があるベテランの謝がチームを引っ張ってどこまで戦えるか注目です。
Embed from Getty Images5レーン:イタリア
Andrea BERNARDI(10.35)
Samuele CECCARELLI(10.13)
Lamont Marcell JACOBS(9.80=イタリア記録)
Matteo MELLUZZO(10.12)
Lorenzo PATTA(10.13)
Filippo RANDAZZO(10.23、走り幅跳び8m12)
2021年、同じ東京の地でサプライズ優勝を果たしたイタリア代表が帰ってきました。ジェイコブズは今大会100mでは振るわない結果でしたが、上記のメンバーに加えて今大会200mに出場し東京オリンピックでもアンカーに抜擢されたフィリッポ・トルトゥ(9.99)が控えている事から実力は未知数です。チェッカレリはヨーロッパ室内選手権男子60mで優勝を果たしておりスタートの加速力が持ち味の選手で、国際経験豊富なメンバーがそろっています。金メダルを獲得した同じ地でどのようなパフォーマンスを発揮するか注目です。
Embed from Getty Images6レーン:南アフリカ
Abdurahman KARRIEM(10.06)
Gift LEOTLELA(9.87)
Shaun MASWANGANYI(9.91)
Retshidisitswe MLENGA(9.91)
Bradley NKOANA(10.03=U20国内記録)
Akani SIMBINE(9.82=南アフリカ記録)
昨年のパリオリンピックの銀メダリスト、南アフリカの登場です。今大会は男子100mの決勝に2人の選手を送り込み、予選で自己ベストの9.87をマークして世界を驚かせたレオトレラ、また最年長のアカニ・シンビネは10年近く世界の第一線で活躍しているアスリートで、2025年世界室内陸上男子60mでは銅メダルを獲得しました。(余談ですが、私はシンビネとハンガリーで偶然遭遇したのですがその時のエピソードを別の記事にまとめています。トップアスリートは親切さも世界トップなんだと痛感したエピソードです。)マスワガニはアメリカのヒューストン大学卒業で、在学中はカール・ルイス氏とリロイ・バレル氏の指導を受けた選手です。今年好調を見せていた19歳の新星であるバヤンダ・ワラザ(9.94)は、世界陸上直前に行われたダイヤモンドリーグ・チューリッヒ大会で足を負傷して欠場。今大会もメダル獲得となるか注目です。
Embed from Getty Images7レーン:イギリス
Eugene AMO-DADZIE(9.87)
Jeremiah AZU(9.97)
Jona EFOLOKO(10.21)
Romell GLAVE(10.00)
Louie HINCHLIFFE(9.97)
Zharnel HUGHES(9.83)
メダル候補のイギリス代表です。2025年世界室内陸上男子60mチャンピオンのアズー、前回大会男子100m銅メダリストのヒューズ、個人代表には選ばれませんでしたが自己ベスト9.87を今年マークしたアモ・ダッジなどそうそうたるメンバーが集いました。グレーブは自己ベスト10.00ですが今大会の予選でも同じタイムを出しており勝負強さがあります。エフォロコは2022年世界陸上オレゴン大会でイギリスが銅メダルを獲得した時の3走を務めています。ヒンクリフは、先程ご紹介した南アフリカのマスワガニと同じアメリカのヒューストン大学出身で、全米学生選手権の100mチャンピオンでもあり、現在はアシックスをスポンサーとしてプロで活躍している選手です。
今大会はどこまで行けるか?
Embed from Getty Images8レーン:日本
井上直紀(10.12)
小池祐貴(9.98)
大上直起(10.15)
※正式な4x100mリレーのエントリーリストには載っていないが出場が有力な選手↓
桐生祥秀(9.98)
守祐陽(10.00)
サニブラウン・アブデル・ハキーム(9.96)
栁田大輝(10.00)
清水空跳(10.00=U18世界記録)
我らが日本代表。陸上ファンの皆さんも、日本の100mのレベルもここまで上がったのか!と驚くほどのラインナップ。10年ほど前までの日本代表は走る選手がほぼ固定されていましたが、現在では誰を本番で起用するか悩んでしまうほどの層が厚いです。言わずもがな、桐生は今シーズン8年ぶりの9秒台をマーク、それに続くかのように守は10.00をマークして個人代表の座を勝ち取りました。世界陸上の100mで2大会決勝進出しているサニブラウンは今シーズンは不調なのでリレーを走るか定かではありませんが、絶好調の柳田、経験豊富な小池、実力が未知数な清水が控えにそろっているという何とも心強い布陣。開催国日本に栄光をもたらすか注目です。
9レーン:オーストラリア
Joshua AZZOPARDI(10.09)
Connor BOND(10.25)
Rohan BROWNING(10.01)
Jacob DESPARD(10.15)
Christopher IUS(10.24)
Calab LAW(10.17)
今年、国内記録である37.87をマークしたオーストラリア代表。南半球に位置する国という事もありこのタイムは今年3月にマークされたので好調を維持しているかは不明点。また、エースで今年男子100mのオーストラリア記録をマークしたラクラン・ケネディ(9.98)は怪我の為欠場しているところがネック。
しかし、オーストラリア期待の新星であるガウト・ガウトもこの4継に出場可能という事から、走順も気になるところ。どこまで世界に食い込んでいけるか注目です。
Embed from Getty Imagesまとめ
今回は、世界陸上東京大会の各国代表メンバーをご紹介しました。
近年ではリレーのレベルも上がってきており、37秒を出すだけでは決勝にすら残れないレベルになってきました。
開催国の日本代表の活躍にも期待したいところです。
皆さんはどの国が優勝すると思いますか?
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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