皆さんこんにちは、トンプソンです!
今回は、ドイツ人として初めて100mで9秒台を出した男、
オーウェン・アンサ(Owen Ansah)選手 を紹介していきたいと思います。
アンサ選手が9秒台を出したのは2024年という事で、私自身この記事を書く時も、
「え、ドイツって陸上が強いイメージがあったけど、9秒台出したの最近なんだ」
と感じました。
ドイツ陸上界の歴史は長く、日本短距離界のレジェンドである朝原宜治さんも一時期単身ドイツへと渡り、指導を受けていた過去があります。
今回は、ドイツ陸上短距離界の扉を開いたアンサ選手をまとめましたのでご覧ください!
プロフィール
名前:オーウェン・アンサ(Owen Ansah)
国籍:ドイツ
生年月日:2000年11月28日生まれ
身長:191cm
自己ベスト:100m=9秒99(ドイツ記録、2024年時点)、200m=20秒35、60m(室内)=6秒58
主な実績:2021年世界リレー4x200mリレー金メダル🥇、2024年ヨーロッパ選手権男子4x100mリレー銅メダル🥉
これまでのキャリア
アンサ選手は、西アフリカのガーナ出身の父とドイツ人母の元ドイツで生まれ、ハンブルグで幼少期を過ごします。
2014年、彼は14歳の時に地元ハンブルグの陸上チームでキャリアをスタートさせました。始めた当初は、走り幅跳びの選手でしたが、2017年からスプリント種目に集中して練習するようになったと言います。
2018年以降は、徐々にドイツの全国大会に出場するレベルに成長し、2020年にはドイツ室内陸上選手権の男子200mで3位に入るなど、全国に実力を証明していきます。
2021年には、コロナ禍に行われた世界リレー選手権の男子4x200mリレーで金メダルを獲得し、初の国際大会でメダルを獲得しました。
同年の東京オリンピックでは、4x100mリレーのドイツ代表として選出されましたが、試合当日にはメンバーに選出されず、東京の国立競技場で走る夢は実現しませんでした。
2022年では、前年の悔しさをばねに躍動し、ドイツ選手権で100mと200mで1位となり二冠を達成!
同年の世界陸上ユージーン大会に200mのドイツ代表として選出されますが、20秒52のタイムで予選敗退、国際大会を個人で戦う事の難しさを体感しました。
2023年のシーズン、彼はけがに苦しみます。
室内シーズンで60mに何戦か出場し、6秒58の自己ベストを出すことができましたが、好調が裏目に出たのか怪我をしてしまい、それ以降の屋外シーズンも彼は試合に出ませんでした。
転機の2024年シーズン
彼のキャリアの転機となる2024年シーズンが始まります。
6月にローマで行われたヨーロッパ選手権で、アンサ選手は100mにドイツ代表として出場します。
予選を10秒18で着順で通過、決勝では予選を0.01秒上回る10秒17でゴールしましたが、結果は5着。しかし、彼にとって国際大会で個人で決勝に残ったことは大きな自信になりました。
翌日に行われた男子4x100mリレーでは、ドイツ代表の2走として走り予選を38秒43で通過、決勝では38秒52とタイムを落としたものの、見事銅メダルを獲得しました。
ヨーロッパ選手権を終えた同月、アンサ選手はついに壁を破ることになります。
6月末に行われたドイツ選手権兼オリンピック代表選考会にて、アンサ選手は充当に100mを勝ち上がり決勝へと進みました。
そして、その時が訪れます。(下記、動画をご覧ください☟)
なんと、ドイツ人初の9秒台となる、9秒99をマークしました!👏
長い歴史を持つドイツ陸上界にとって、大きな壁が破られました。
まさに、歴史を変えた瞬間ですね!!
その後、同年のパリオリンピックで100mと4x100mリレーに出場したアンサ選手でしたが、100mは10秒22で、リレーでは38秒53のタイムで共に予選敗退となっております。
年次ベスト

ドイツのスプリントの現状について

2024年10月現在の、ドイツ100mの歴代記録を切り抜きました。
アンサ選手の9秒99を筆頭に、2024年に10秒0台をマークした選手が多数います。
今後、ドイツ陸上界では100mがもっと伸びていきそうな予感がします。
1人9秒台に突入すると、それを追うように続けて記録が向上していく傾向がありますからね。
(日本でも2018年の全日本インカレで桐生祥秀選手が9秒98をマークしてから、次々と9秒台に突入する選手が現れましたからね!)
SNS
●Instagram
https://www.instagram.com/owenansah_?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==
まとめ
Embed from Getty Imagesアンサ選手は今後記録を伸ばす可能性は大いにあります。
しかし、自己ベストの9秒99はドイツ国内というコンディションで出した記録の為、今後国際大会で活躍していくためには、国際大会の場で9秒台を出す必要があります。
また、近年ではスパイクやトラックの性能向上により、100mで単純に9秒台を出すだけでは戦うのが難しくなっているのが現状です。
国際大会で100mの決勝に残るためには、9秒8台を出す必要が出てきました(2024年パリオリンピックでは、決勝最下位のジャマイカのオブリーク・セビリィ選手で9秒91でしたからね、、、、😅)
今後のアンサ選手の活躍に期待したいです!!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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